つらい首の痛みを感じて病院へ行こうと決めた時、限られた診察時間の中で、自分の症状を正確に医師に伝え、的確な診断を下してもらうためには、事前に少し準備をしておくと非常にスムーズです。要点を押さえた的確な情報提供は、医師が診断を下す上での大きな助けとなり、結果としてあなた自身の利益に繋がります。まず、最も重要なのが症状に関する情報を整理しておくことです。ぜひメモに書き出してみてください。具体的には、「いつから痛むのか」「何かきっかけはあったか(寝違えた、重い物を持ったなど)」「首のどのあたりが痛むのか(右側、左側、全体など)」「どのような痛みか(ズキズキ、ジンジン、重苦しいなど)」「どんな時に痛みが強くなるか(上を向いた時、振り向いた時など)」「逆に、どんな姿勢だと楽になるか」といった点をまとめておきましょう。次に、首の痛み以外の症状、いわゆる付随症状がないかを確認します。頭痛、めまい、吐き気、耳鳴り、手や腕のしびれ、力が入らない感じ、歩きにくさなど、一見関係なさそうに思えることでも、診断の重要な手がかりになる場合があります。これらの症状の有無もメモしておくと万全です。また、これまでに行った対処法とその効果も伝えると良いでしょう。「市販の湿布を貼ったら少し楽になった」「痛み止めの薬を飲んだが効果はなかった」といった情報は、医師が次の治療方針を立てる上で参考になります。現在治療中の病気がある場合や、日常的に服用している薬、サプリメントがある場合は、その情報も必ず伝える必要があります。お薬手帳を持参するのが最も確実です。最後に、服装にも少し気を配ると診察がスムーズです。首周りの診察や、レントゲン撮影の可能性を考え、ネックレスなどのアクセサリーは外し、タートルネックのような首元が詰まった服は避けて、脱ぎ着しやすい服装で臨むのがおすすめです。このように、少しの手間をかけて準備をするだけで、医師とのコミュニケーションは格段に円滑になります。不安な気持ちを抱えたまま受診するのではなく、自分の体の情報を整理して臨むことで、より安心して診察を受けられるはずです。
首の痛みで受診する前に準備すべきこと