あれは忘れもしない、月曜の朝でした。目覚めると同時に、右の首筋から肩にかけて、まるで熱い鉄の棒を突き刺されたような激痛が走りました。寝違えだろうか、と思いましたが、これまで経験したことのない尋常ではない痛みです。首を少しでも動かそうとすると、電気が走るような痛みが指先まで響き、冷や汗が出てきました。とりあえずその日は仕事を休み、近所の整形外科へ向かいました。レントゲンを撮ってもらいましたが、医師の診断は「骨に異常はなく、おそらくひどい寝違えでしょう」というものでした。痛み止めと湿布を処方され、しばらく安静にするように言われました。しかし、薬を飲んでも痛みは一向に和らぎません。むしろ、右腕のだるさと、親指と人差し指の痺れるような感覚が日に日に強くなっていくのです。夜も痛みで眠れず、このまま腕が動かなくなってしまうのではないかという恐怖に駆られました。整形外科でもらった薬がなくなる頃、私は意を決して別の病院を探すことにしました。決め手は、指先のしびれでした。これはただの筋肉の問題ではないかもしれない、神経に関わることなら専門の先生に診てもらうべきだと考えたのです。そして私が選んだのは、脳と脊髄の専門家である脳神経外科でした。病院の待合室で不安な時間を過ごした後、診察室に呼ばれました。これまでの経緯と、特に指先のしびれが強いことを伝えると、医師はすぐにMRI検査を指示しました。一時間ほどの検査の後、再び診察室へ。モニターに映し出された私の首の断面図を見ながら、医師は静かに言いました。「ここ、首の骨の間から椎間板が飛び出して、神経を圧迫しています。頸椎椎間板ヘルニアですね」。原因がはっきりと画像で示された瞬間、私は恐怖よりも先に、安堵のため息をついていました。病名がわかったことで、ようやく治療のスタートラインに立てた気がしたのです。私の場合は、神経の炎症を抑える薬とリハビリで、時間はかかりましたが症状は徐々に改善していきました。この経験から学んだのは、症状を注意深く観察し、勇気を持って専門の科を選ぶことの大切さです。
私がひどい首の痛みで脳神経外科を選んだ話