いざ風邪をひいて病院に行こうと思っても、内科、耳鼻咽喉科、呼吸器内科と選択肢がいくつかあり、どこが最適なのか迷ってしまうことは少なくありません。そんな時にまず考えてみてほしいのが、自分のかかりつけ医がいるかどうかです。かかりつけ医とは、あなたの普段の健康状態や体質、過去の病歴、家族構成などを理解してくれている、身近な健康のパートナーです。もし信頼できるかかりつけの内科医がいるのなら、まずはそこへ相談するのが最も確実で安心な方法と言えます。医師はあなたの普段の状態を知っているため、今回の風邪の症状がいつもとどう違うのか、重症度はどのくらいかを的確に判断しやすくなります。その上で、もし専門的な診察が必要だと判断すれば、責任を持って最適な専門医を紹介してくれるはずです。医療の入り口として、かかりつけ医は非常に重要な役割を果たしてくれます。もし、特にかかりつけ医がいない場合は、次に自分の症状を客観的に見つめ直してみましょう。「一番つらい症状は何か?」と自問してみてください。熱や体のだるさといった全身症状が一番つらいのであれば内科へ。喉の痛みや鼻水など、局所的な症状が我慢できないレベルなら耳鼻咽喉科へ。咳が止まらず、呼吸が苦しいなら呼吸器内科へ。このように、最も困っている症状を軸に診療科を絞り込むと、判断がしやすくなります。結局のところ、どの科を受診しても基本的な風邪の治療は受けられます。しかし、自分の症状に合った専門家を選ぶことで、より早く的確な診断と治療にたどり着き、辛い時間からの解放も早まる可能性があります。日頃から信頼できる医師を見つけておくこと、そして自分の体の声に耳を傾けること。この二つが、いざという時の賢明な病院選びに繋がるのです。