季節の変わり目や少し疲れが溜まった時、多くの人が経験する風邪。熱っぽさ、体のだるさ、頭痛といった全身に及ぶ症状は本当につらいものです。そんな時、どの病院の扉を叩くべきか迷うことがあるかもしれません。結論から言うと、風邪の初期症状や全身的な症状が気になる場合は、まず内科を受診するのが最も一般的で適切な選択と言えるでしょう。内科は、体の内部、つまり臓器全般の病気を診断し治療する専門家です。風邪はウイルス感染によって引き起こされる急性の上気道炎ですが、その症状は発熱や倦怠感、筋肉痛など多岐にわたります。内科医はこれらの全身症状を総合的に診察し、それが本当に一般的な風邪なのか、あるいは肺炎や他の内臓疾患の初期症状ではないかを見極める訓練を受けています。特に、かかりつけの内科医がいる場合は、普段のあなたの健康状態を把握しているため、より的確な診断が期待できます。普段と違う些細な変化にも気づきやすく、持病との関連性も考慮した上で最適な治療法を提案してくれるでしょう。また、内科は医療の入り口、プライマリケアの拠点としての役割も担っています。もし診察の結果、より専門的な治療が必要だと判断されれば、例えば咳が長引くなら呼吸器内科、喉の腫れがひどければ耳鼻咽喉科など、適切な専門診療科への紹介をスムーズに行ってくれます。自分で判断して専門科を直接受診するのも一つの方法ですが、どの症状が主たるものか判断に迷う場合や、複数の症状が同時に出ている場合には、まず全身を診るプロフェッショナルである内科医に相談することが、結果的に的確な診断と治療への最短ルートとなるのです。風邪かな、と思ったら、まずは信頼できる内科を訪ねてみてください。